REPORT「土佐の植物暦」山好き社員の散策レポート

「土佐の植物暦」を片手に高知の山や公園を散策してみました!

「土佐の植物暦」
山好き社員の散策レポート
No.13

長かった梅雨が明けると連日の猛暑。いきなり夏本番ですね。この季節、「土佐の植物暦」は海辺で見られるさまざまな花を紹介しています。岩場、砂浜、河口、広大な海岸線を持つ高知県は海辺の植物も多彩です。まずは自宅からそう遠くない長浜の海岸へ。

なぜか新鮮

潮風、青空、海。水平線に白い雲がぽっかり。少年時代の夏休みを懐かしく思い出します。あのころは砂浜の植物に興味も関心もなかったのに「土佐の植物暦」を手に海岸を歩くと、見慣れた光景がなぜか新鮮です。

砂浜の堤防下を覆い尽くす緑の一帯。近づくと淡い青紫色の花が広がっています。本を見るとハマゴウでした。少し太めの固い茎が砂地をはうように群生。よく見ると既に花は終わって実を付けた茎もあります。

本では「果実には爽やかな香りがある。冬、乾いた果実を集めて枕の詰め物に使う」とありました。青い実を2~3個手に取って指先でつぶすと、ほのかな香りが―。いい感じです。冬になったらまた来てみよう。

大木の松林、健在

それにしても暑い。炎天下の砂浜でふと思い出したのが種崎の千松公園。そうだ!あの松林へ―。

何十年ぶりでしょうか。あのころと変わらない緑の木陰。内心、松食い虫の被害を心配していましたが、大木群は健在です。浜風に吹かれながら、しばらくベンチで涼んでいたら生き返ったような気持ちになります。

松林から砂浜へ変わっていく草地に細い花びらがモジャモジャの白い花が咲いていました。本で見覚えがあります。ハマオモトでした。別名「ハマユウ(浜木綿)」とも。ハマオモトの漢字表記には諸説あるようですが、そのうちの一つが「浜万年青」。葉っぱが一年中、青々としている「万年青(オモト)」に似ているからでしょうね。漢字を当てると名前の由来が分かり、いっそう親しみが増します。

歩いて気づく

海岸からの帰り道、奇妙な白い花を道端で見つけました。本で探すと、どうもキカラスウリらしい。花びらの先が細い白糸のような独特な形状です。車で通り過ぎるだけの道を歩くと、いろいろな花に気づきます。この日はオニユリ、ネムノキ、ヒルガオ、名前が分からない小さい花たちとも数多く出会うことができました。

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