REPORT「土佐の植物暦」山好き社員の散策レポート

「土佐の植物暦」を片手に高知の山や公園を散策してみました!

「土佐の植物暦」
山好き社員の散策レポート
No.26

「栗花落」と書いて「つゆり」。栗の花が落ちる時季に梅雨入りするという意味の言葉として古来、使われてきたそうです。

「土佐の植物暦」でも栗の花は6月暦。秋の果実からは想像できない花の形状です。よく見ると、クリーム色の小さい花が無数に集まって細長い穂になっています。この花がどう変わっていくのか、5月中旬ごろから見守っていました。日増しに濃い茶色になり、6月上旬を過ぎると、落ちはじめました。そして、いつしか梅雨入り。

牧野博士の聖地へ

梅雨の時季はレポートも悩ましい。ある日、「雨が続くと山に行けないし、写真を撮るのも難儀」とぼやくと、仲間の一人は「でも雨にぬれた花は良いかも」。……。そんなやり取りの後、2週続きで雨になった週末、越知町の横倉山と佐川町の虚空蔵山へ。かつて牧野富太郎博士が歩いた山です。

雨で色鮮やか

雨にぬれたヤマツツジの朱色は本当に色鮮やかでした。「土佐の植物暦」によると、高知県で咲くツツジの仲間のうち、最も遅く山で咲くのがヤマツツジです。

足もとで見つけたウツボグサの花は、紫色がいっそう艶やか。雨にぬれたテイカカズラも小さな白い花が清々しい。

牧野博士が命名

牧野博士が発見、命名した新種や新品種は1,500種類以上といわれ、その一つがフクリンササユリです。6月中旬、虚空蔵山で見ごろを迎えていました。

訪れた日は一日じゅう雨。フクリンササユリは時おり強くなる雨にもうなだれず、その立ち姿はどこか毅然としています。白い花はうっすらと桃色を帯びて優美な佇まい。そんな雰囲気に牧野博士は「覆輪笹百合」と命名。笹に似た細長い葉に白っぽい縁取りがあり、刀のつばや鞍などの縁を装飾する「覆輪」になぞらえたのでしょうね。

雨ならではの発見

木陰に生えるアオテンナンショウも牧野博士の命名だそう。全身が緑色。名前の由来はここからでしょうか。棒状の花穂を包む仏炎苞(ぶつえんほう)の先端は糸状になっており、垂れ下がった先端を雨が伝っていました。

雨の日も良いものです。雨の日ならではの発見が多々あり、草花の生命力に触れたような気がします。思いもしなかった雨の恵み。背中を押してくれた仲間に心から感謝。

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